回文コント 〜 第2回

回文コントファンの皆さま(?)、お待たせしました!
待望のコント第2回は、「もしも回文好きの指揮者がいたら…」。
指揮者の言うことが全部回文です。余計な説明は省いて、楽しんでいただきましょう。
それでは、どうぞ!

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第2回:もしも回文好きの指揮者がいたら…

- ここはコンサート会場のステージ。これから本番直前のリハーサルが行われる。
  オーケストラが待つ中、指揮者が登場。


オーケストラ団員一同:「よろしくお願いします!」
指揮者:「やはり、リハや。」(やはりりはや)
指揮者:「では、はじめ。イメージは、『派手』。」
       (でははじめいめーじははで)
団員一同:「派手?」
- 指揮に合わせて、オーケストラが演奏を始める。

- 指揮者は指揮をしながら、指示を出す。
- まずは弦楽器に向かって…

指揮者:「歌う、アリア歌う!」(うたうありあうたう)
指揮者:「通る音!」(とおるおと)

- 次に管楽器。
指揮者:「管か?管か?」(かんかかんか)
指揮者:「区別だ。メロディ、出ろ。目立つべく。」
     
(くべつだめろでぃでろめだつべく)

- そして打楽器。

指揮者:「タタタンタタタ。」(たたたんたたた)
指揮者:「叩け、叩け。多々。」(たたけたたけたた)

指揮者:「やめや!」
- 急に指揮するのを止める。

- スコア(指揮者用の楽譜)を見ながら、独り言を言い始める。

指揮者:「ドレミと見れど…。」(どれみとみれど)
指揮者:「どれどれ?ミレドレド。」(どれどれみれどれど)
指揮者:「知らそう。ソラシ。」(しらそうそらし)
指揮者:「それ、知れ!ソレシレソ。」(それしれそれしれそ)

団員一同:「せ、先生…どうしましたか?」

指揮者:「再度。ひどいさ。」(さいどひどいさ)
- 再び、指揮を振り出す。演奏が再開される。


指揮者:「よく聴いて。ん?音程、聴くよ。」(よくきいてんおんていきくよ)
指揮者:「カノン、飽きる!やる気あんのか?」
       (かのんあきるやるきあんのか)
指揮者:「だめだ、だめだ!」
- 怒りながら、指揮棒を下ろす。

指揮者:「良い音に遠いよ!」(よいおとにとおいよ)
団員一同:「…」

- 「ブー」
- 場内アナウンス:「まもなく開演となります。」
指揮者:「ん?開演?え、いかん。」(んかいえんえいかん)
指揮者:「すまん、コンマス。」(すまんこんます)
- と言いながら、なぜか指揮棒をコンマス(コンサートマスター)に渡す指揮者。

コンマス:「こ、これは…。どういうことですか?」

指揮者:「さいなら。振らないさ。」(さいならふらないさ)
- ステージから逃げ出す指揮者。
団員一同:「そ、そんな〜」

- そして指揮者が不在のまま、コンサートは始まってしまう。
 オーケストラはコンマスの弾き振り(弾きながら指揮をすること)により
 何とか無事に演奏をこなし、好評のうちに終演をむかえる。

- 終演後。なぜかステージにオーケストラを集め、再び登場する指揮者。
指揮者:「ブラーボー!ラブ!」(ぶらーぼーらぶ)
指揮者:「快感。全部聴いたで、名演。反映めでたい。気分全快か。」
     
(かいかんぜんぶきいたでめいえんはんえいめでたいきぶんぜんかいか)
団員一同:「…」

指揮者:「誰のおかげか?…おのれだ。」(だれのおかげかおのれだ)
コンマス:「先生ー、あなた逃げ出したじゃないですか!」

- 激しくうろたえながら、

指揮者:「意図的に、き、君らに責任を与えた。あ、恩に着せ、にらみ、
      聴きに来て、問い…。」

      (いとてきにききみらにせきにんをあたえたあおんにきせにらみききにきてとい)
団員一同:「…。」

指揮者:「偉大や。指揮者、偉大。」(いだいやしきしゃいだい)
団員一同:(ブチッ)

指揮者:「あ、明日は、やる。指揮を、俺様が。勝れ、多き知るや私。ああ。」
     
(ああしたはやるしきをおれさまがまされおおきしるやわたしああ)
団員一同:「もう、二度と来なくていいよ!」



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