回文の作り方
回文の作り方のページを開設しました!
もともと、私は回文に決まった作り方があるとは思っておらず、「回文は作ろうと思えば作れるものだ」という考えの持ち主でした。「作り方なんか考えているヒマがあったら、1個でも多くの回文を作ったほうがいい」とも思っていました。
しかし、今やこうして回文のホームページを公開して投稿も受け付けている以上、その作り方に触れていないのは、「回文のページとして不完全なのではないか」という思いが実は開設当初からありました。
そうこうしているうちに1年経ってしまいましたが、いまだに私の「回文の作り方」は確立していません。作り方を確立して、それをまとめてから公開しようとすると、(大げさですが)一生の仕事になってしまうかもしれません。そこで、「作り方は変わるもの」ということを前提に、内容はこの先どんどん修正・更新していくというつもりで、現時点でまとめたものを公開することとします。この後で、何やらすごいことが書いてありそうな感じの前書きになりましたが、全然そんなことはありません…。気楽に読んでください。
簡単な作り方の説明
まずは、なるべく簡単に作り方を説明してみます。1.何か好きな言葉を選びましょう。
かいぶん
2. 逆さにしてみましょう。
んぶいか
3. 元の言葉とくっつけてみましょう。くっつける時、真ん中の1文字は省くことができます。
かいぶん んぶいか
かいぶん ぶいか (「ん」は省けます) → 回文、部位か。(完成?)
【注意】 文の意味が通っていれば、回文が成立していると言えます。完成なのかどうかは、結局のところ、作る人の判断になります。
かいぶん ぶいか (「ん」は省けます) → 回文、部位か。(完成?)
【注意】 文の意味が通っていれば、回文が成立していると言えます。完成なのかどうかは、結局のところ、作る人の判断になります。
4. 今度は、間に言葉をはさんでから、くっつけてみましょう。
かいぶん こんぶいか (「こ」をはさむ) → 回文・昆布・イカ。(完成)
かいぶん ぜんぶいか (「ぜ」をはさむ) → 回文、全部イカ。(未完成?)
かいぶん ぜんぶいか (「ぜ」をはさむ) → 回文、全部イカ。(未完成?)
5. 後ろにも言葉をつけて、長くしてみましょう。
かいぶん ぜんぶいか + がかな → 回文、全部いかがかな。
これだと回文になっていないので、がかな を逆さにした なかが を前につけて回文にしましょう。
なかが +かいぶんぜんぶいかがかな → 中が回文、全部いかがかな。(完成)
これだと回文になっていないので、がかな を逆さにした なかが を前につけて回文にしましょう。
なかが +かいぶんぜんぶいかがかな → 中が回文、全部いかがかな。(完成)
6. 以後、4と5のように、文の間や前後に言葉をどんどんつけていけば、もっと長い回文を作ることができます。
詳しい作り方の説明
もう少し詳しい説明になります。今後追記する予定の、具体例と併せてご覧いただくと分かりやすくなる…予定です。1.基本語の選択
基本となる単語やフレーズを選ぶ。ここでは「基本語」と呼ぶことにする。
【注意】 「基本語」やこの後に出てくる「反転語」は私が勝手につけた名前であって、専門用語の類ではありません。
かいぶん
【注意】 「基本語」やこの後に出てくる「反転語」は私が勝手につけた名前であって、専門用語の類ではありません。
かいぶん
2.反転語の作成
その言葉を逆さにする。ここでは「反転語」と呼ぶことにする。
んぶいか
んぶいか
3.基本語と反転語の接続
基本語と反転語を接続してみる。
基本語 + 反転語と、反転語 + 基本語の2通りがある。この時、基本語と反転語で一文字を共有することができる。
これで、意味が通るかどうか確認する。
(基本語 + 反転語)
かいぶん ぶいか (「ん」を共有) → 回文、部位か。(ちょっと厳しい?)
(反転語 + 基本語)
んぶいか いぶん (「か」を共有) → んぶい回文 (不完全)
基本語 + 反転語と、反転語 + 基本語の2通りがある。この時、基本語と反転語で一文字を共有することができる。
これで、意味が通るかどうか確認する。
(基本語 + 反転語)
かいぶん ぶいか (「ん」を共有) → 回文、部位か。(ちょっと厳しい?)
(反転語 + 基本語)
んぶいか いぶん (「か」を共有) → んぶい回文 (不完全)
4.反転語に文字を追加して基本語と接続
3の接続では意味が通らない場合。反転語の前か後に文字を追加して、意味のある言葉を作ってから、基本語と接続する。
反転語に文字を追加するには、反転語を2つ以上の言葉の断片に分割し、その断片を含む言葉を探すのが良い。(反転後が短い場合は、分割しないこともある)
反転語を断片に分割
んぶいか (反転語) → んぶ (断片1) + いか (断片2)
反転語の前に文字を追加してから、基本語の後に接続したい。
断片「んぶ」で終わる言葉を探す → 「こんぶ」「ぜんぶ」
んぶ いか (反転語) → こんぶ いか (「こ」を追加)
んぶ いか (反転語) → ぜんぶ いか (「ぜ」を追加)
これを基本語の後に接続。
かいぶん こんぶ いか → 回文・昆布・イカ。(いちおう、完成)
かいぶん ぜんぶ いか → 回文、全部イカ(以下?医科?)。(意味が通らない)
反転語に文字を追加するには、反転語を2つ以上の言葉の断片に分割し、その断片を含む言葉を探すのが良い。(反転後が短い場合は、分割しないこともある)
反転語を断片に分割
んぶいか (反転語) → んぶ (断片1) + いか (断片2)
反転語の前に文字を追加してから、基本語の後に接続したい。
断片「んぶ」で終わる言葉を探す → 「こんぶ」「ぜんぶ」
んぶ いか (反転語) → こんぶ いか (「こ」を追加)
んぶ いか (反転語) → ぜんぶ いか (「ぜ」を追加)
これを基本語の後に接続。
かいぶん こんぶ いか → 回文・昆布・イカ。(いちおう、完成)
かいぶん ぜんぶ いか → 回文、全部イカ(以下?医科?)。(意味が通らない)
5.さらに文字を追加していって回文を完成させる
4の作業では意味が通らない場合。または3〜4の作業で意味は通るが、もっと長くしたい場合。さらに文字を追加して、回文を完成させる。
文字を追加する方法には、大きく分けて次の3つがある。
(1)文頭と文末、つまり文の外側に文字を追加する
(2)基本語と反転語の間、つまり文の内側に文字を追加する
(3)外側にも内側にも追加する
回文を「服を着た人間」で例えると、
(1) 服(外側)をどんどん重ね着させて、大きくする。
(2) 人間(内側)を太らせて、大きくする。
(3) 服(外側)も着させて、人間(内側)も太らせて、大きくする
ということ。
4の「かいぶん ぜんぶ いか」に、(1)の方法で文字を追加してみる。
文末の断片「いか」の後に文字を追加したいので、「いか」で始まる言葉を探す。ここで追加する文字は、その逆さにしたもの(反転語)が文頭に追加される。そのことを考えながら適切な言葉を選ぶ。
断片「いか」に「す」を追加して、「いかす」はどうか。文頭にも「す」を追加。
す かいぶん ぜんぶ いかす → す回文、全部イカす。(文頭の「す」が浮いていて未完成。後述。)
または、断片「いか」に「がかな」を追加して、「いかがかな」はどうか。文頭に「なかが」(「がかな」の反転語)を追加。
なかが かいぶん ぜんぶいかがかな → 中が回文、全部いかがかな。(完成)
未完成だった「す かいぶん ぜんぶ いかす」 の場合はさらに続ける。
文頭の断片「す」に文字を追加したい。しかもその反転語を文末の「いかす」につなげたい。(このように両方一度に考えたほうがよい)
文頭「よわ す」で、文末「いかす わよ」なら、どうか。(文頭に「よわ」、文末に「わよ」を追加)
よわす かいぶん ぜんぶ いかすわよ → 酔わす回文、全部イカすわよ。(完成)
「これではまだ未完成」ということなら、文字を追加する作業は、さらに続く。
この項目(5番)での作業を説明すると、以下のようになる。
(a) 文末が意味不明なので、文末に文字を追加。
(b) 文頭には、その反転語を追加。
(c) すると文頭が意味不明になるので、文頭に文字を追加。
(d) 文末には、その反転語を追加。
(e) すると文末が意味不明になるので、文末に文字を追加。
(これは、つまり(a)と同じ。以下、(b)〜(e)を繰り返す)
(b)〜(e)を繰り返すうちに、(c)か(e)で、文頭・文末が「意味不明」ではなく、「意味が通る」ようになれば、回文の完成である。
いったん意味が通っても、長い文にするために、さらに繰り返すこともある。
横書きの文を考えると、右を伸ばし、左を伸ばし、また右を伸ばし…という作業を繰り返していることになる。
ここでは(1)の場合で説明したが、(2)、(3)の場合も、文字を足す場所が文の外側か、文の内側か、その両方かという違いがあるだけで、足したい文字とその反転語をバランスさせるという意味で、全く同じ作業と言える。
文字を追加する方法には、大きく分けて次の3つがある。
(1)文頭と文末、つまり文の外側に文字を追加する
(2)基本語と反転語の間、つまり文の内側に文字を追加する
(3)外側にも内側にも追加する
回文を「服を着た人間」で例えると、
(1) 服(外側)をどんどん重ね着させて、大きくする。
(2) 人間(内側)を太らせて、大きくする。
(3) 服(外側)も着させて、人間(内側)も太らせて、大きくする
ということ。
4の「かいぶん ぜんぶ いか」に、(1)の方法で文字を追加してみる。
文末の断片「いか」の後に文字を追加したいので、「いか」で始まる言葉を探す。ここで追加する文字は、その逆さにしたもの(反転語)が文頭に追加される。そのことを考えながら適切な言葉を選ぶ。
断片「いか」に「す」を追加して、「いかす」はどうか。文頭にも「す」を追加。
す かいぶん ぜんぶ いかす → す回文、全部イカす。(文頭の「す」が浮いていて未完成。後述。)
または、断片「いか」に「がかな」を追加して、「いかがかな」はどうか。文頭に「なかが」(「がかな」の反転語)を追加。
なかが かいぶん ぜんぶいかがかな → 中が回文、全部いかがかな。(完成)
未完成だった「す かいぶん ぜんぶ いかす」 の場合はさらに続ける。
文頭の断片「す」に文字を追加したい。しかもその反転語を文末の「いかす」につなげたい。(このように両方一度に考えたほうがよい)
文頭「よわ す」で、文末「いかす わよ」なら、どうか。(文頭に「よわ」、文末に「わよ」を追加)
よわす かいぶん ぜんぶ いかすわよ → 酔わす回文、全部イカすわよ。(完成)
「これではまだ未完成」ということなら、文字を追加する作業は、さらに続く。
この項目(5番)での作業を説明すると、以下のようになる。
(a) 文末が意味不明なので、文末に文字を追加。
(b) 文頭には、その反転語を追加。
(c) すると文頭が意味不明になるので、文頭に文字を追加。
(d) 文末には、その反転語を追加。
(e) すると文末が意味不明になるので、文末に文字を追加。
(これは、つまり(a)と同じ。以下、(b)〜(e)を繰り返す)
(b)〜(e)を繰り返すうちに、(c)か(e)で、文頭・文末が「意味不明」ではなく、「意味が通る」ようになれば、回文の完成である。
いったん意味が通っても、長い文にするために、さらに繰り返すこともある。
横書きの文を考えると、右を伸ばし、左を伸ばし、また右を伸ばし…という作業を繰り返していることになる。
ここでは(1)の場合で説明したが、(2)、(3)の場合も、文字を足す場所が文の外側か、文の内側か、その両方かという違いがあるだけで、足したい文字とその反転語をバランスさせるという意味で、全く同じ作業と言える。
この後、具体例や、回文を作る上でのヒント・豆知識などを追記していく予定です。